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GALLERY ETHERは、2025年1月11日から2月1日まで、ジアバオ・リーの初個展「Chill Out: the Arctic Couldn’t」を開催いたします。ジアバオ・リーは分野を横断して表現活動を行う国際的に活躍するアーティスト、デザイナー、テクノロジストであり、テキサス大学オースティン校のテニュアトラック助教授でもあります。

本展覧会では、ノルウェー領である北極のスヴァールバル諸島で行われたアーティスト・イン・レジデンスプログラムに参加し、その期間中に制作した多様な作品を紹介します。これらの作品は、北極の厳しくも美しい自然と人間の関係、気候変動がもたらす影響、そして未来における共存の可能性を探求しています。

アーティストはこの取り組みについて自身の言葉で以下のように語っています。

「スヴァールバル諸島は、ノルウェーと北極の中間に位置し、地球上で最も急速に温暖化が進む地域の一つです。2024年8月、この地域では観測史上最高気温である20.2℃を記録しました。地球の番人とされる北極圏の氷河や氷帽が急速に溶け出し、気候変動の厳しい現実を浮き彫りにしています。これらの氷原は地球の歴史を氷の中に記憶として蓄えていますが、現在、後戻りできない変化を遂げつつあります。

スヴァールバル諸島の独特な地政学的背景も、複雑さを増しています。この地域は1920年のスヴァールバル条約に基づき統治されており、国際的な政治、資源採掘、環境保全が交錯する北極圏の縮図といえます。各国が限られた資源や戦略的な航路を巡って競争を繰り広げる中、北極は搾取と保全の狭間で揺れる人類の葛藤を映し出しています。

2024年5月、私はアークティック・サークル・アーティスト・イン・レジデンスプログラムに参加しました。25人のアーティスト、作家、科学者とともにスヴァールバル諸島を航海し、北緯80.5度、北極圏に近い地点まで到達しました。その壮大でありながら脆弱な北極の風景は、本個展で展示するプロジェクトに大きなインスピレーションを与えてくれました。

『Chill Out: the Arctic Couldn’t』を通じて、私は人類と自然の関係について考察を促し、人間以外の存在との共存の可能性を探求したいと考えています。ユーモアやアイロニー、科学的探求を組み合わせたこの展示は、急速に変化する北極の現実に向き合い、不確実な未来を謙虚さと配慮を持って乗り越える方法を模索します。」



1月11日(土)17:00~20:00、作家が在廊し、書籍の発売を記念したオープニングレセプションを開催します。ぜひご参加くださいますようお願い申し上げます。

Artists

李佳宝

ジアバオ・リーは、気候変動、種間の共創、人間に優しいテクノロジー、そして人間の知覚の交差点を探求するアーティスト、デザイナー、クリエイティブテクノロジストです。彼女の作品は、ウェアラブル、ロボティクス、拡張現実、パフォーマンス、科学実験、インスタレーションなど、さまざまな分野にわたります。TEDトークでは、テクノロジーがどのようにして私たちの現実認識を形成し、媒介するかについて発表しました。現在、テキサス大学オースティン校の助教授であり、Ecocentric Future Labの創設ディレクターを務めています。

彼女の作品は、Venice Architecture Biennale、MoMA、アルス・エレクトロニカ、エクスプロラトリウム、Today Art Museum Biennial、ミラノとドバイのデザインウィーク、ISEA、アンカレジ・ミュージアム、Museum of Designなど、国際的な会場で展示されてきました。また、Forbes China 30 Under 30、iFデザイン賞、Falling Walls、National Endowment for the Arts、STARTS Prize、Fast Company World Changing Ideas Award、Core77 Award、IDSA Award、A’ Design Award、Webby Award、カンヌのWorld Film Festival Award、Outstanding Instructor Awardなど、数々の賞を受賞しています。

さらに、彼女は健康テクノロジースタートアップEndless Healthの共同創設者兼チーフデザインオフィサーであり、AppleではApple Vision Proを含む未来の製品のための新技術の発明と探求を主導しました。また、ハーバード大学デザイン大学院でデザインテクノロジーの修士号を優秀な成績で取得し、優秀論文賞を受賞しています。