竹島悠貴は、韓国で生まれ、オーストラリアで育ち、アメリカで教育を受けた日本人アーティストです。彼女は、これらの文化的背景を統合的に認識し、この多面性を原動力としながら、オブジェ、空間、雰囲気の間に存在する領域にフォーカスした作品を制作しています。
彼女の作品は、2021年のソウル建築都市ビエンナーレやロサンゼルスのA+D美術館でも紹介されている注目のアーティストです。
GALLERY ETHERでは、2024年3月2日(土)から3月23日(土)の期間にて、日本人アーティスト Yuki Takeshima(竹島悠貴)の個展「Invade」を開催いたします。「Invade」では、多文化的アイデンティティと人工物としてのオブジェの概念を探求する立体作品コレクションを発表します。
「オブジェは私たちが世界と交流するための手段であり、私たちはそれらを、私たちの欲求や意図を翻訳するためのツールとして使用しています。オブジェは、私たちが行動し、消費し、生活する方法を形成します。その形状、形態、質感といった物理的な性質は、私たち、つまり使用者の合意によって決定されることが多く、私たちは共に、これらのツールが一定の条件や機能を満たすことを期待しています。
私たちは、オブジェと同じような感覚で世界を動き回っており、自分の置かれた状況や文化によって形作られ、まったく異なる条件や期待を持つ異国の環境に身を置くことにも気づきます。
『Invade』は、こうした現象についての一種の研究でもあります。
移民の2世や3世の子供たちは、しばしばいわゆる祖国を自分のアイデンティティの一部として受け入れるように教育され、彼らは両親からその文化との絆を受け継ぎ、自らをその文化と同一視するようになります。
東京に到着したとき、自分の居場所だと信じて育ってきた場所とかけ離れており、異国を感じるという衝撃的な体験をしました。ここでの生活では、私たちが理解できていないオブジェを、日常のツールとして使うように押し付けられているような感覚であり、常に圧倒されてきました。
私がコントロールを取り戻そうとしたのは、日本の生活の中にあるこれらの日常的なオブジェを通してでした。これらのオブジェを自分のものにすることで、私は日本人であることを再認識し、この文化に溢れるオブジェに感謝する方法を見つけたのです。
本展は、私の日本での生活を形成した品々を集めたものです。それらはどこか見慣れたものでありながら、私にとってはまだ不思議なものなのです。」
- 竹島悠貴