Exhibitions

 

GALLERY ETHERは、2020年10月9日(金)から11月13日(金)まで、30年以上にわたって国際的な版画コミュニティを牽引してきている版画アーティスト、チャールズ・コーハンによる個展「ISOLATE」を開催いたします。

ハワイ大学美術学部教授でもあるチャールズ・コーハンは、国際的に活躍するアーティストです。

クランブルック芸術アカデミーにてMFAを取得したのち、ソロ活動に加えて、ホノルルを拠点とするLithopixel Refractory Collectiveの共同創設者となり、「Arm and Roller Press」の通称でコミュニティベースのイベントなどを通じて、他のアーティストなどとも制作活動を行ってきました。

国際的な共同版画プロジェクトで毎年ワークショップを開催し、ガラス芸術の学校であるピルチャック・グラス・スクールのカリキュラムにも、20年以上に渡って深く関わってきました。

また、ニューヨークのホイットニー美術館、ワシントンDCのスミソニアン国立アメリカ美術館、ブリスベンのオーストラリア国立美術館など、世界各地の主要な美術館に、数多くの作品が収蔵されています。

GALLERY ETHERでのチャールズ・コーハンによる初個展のタイトル「ISOLATE」は、普段は動詞として使われ、単一のものを削除し、一つのことに集中することを意味します。

今回展示される作品には、敢えてあまり使用されることのない名詞としての「分離」にまつわるコーハンの考えが反映されています。

最新のリトグラフシリーズ「Building Codes」は、64枚それぞれ異なる版画プリントで構成されています。この作品には、COVID-19パンデミックによって長い間、外出禁止を経験したことや、まるで四角いキューブが積み重なった独房のような現代都市の特質や構造が反映されています。

「テラリウム」は、48枚の異なるプリントで構成され、コラグラフィーやエッチング、リトグラフィーなどの技法で制作されています。つくり物ながら自生する小さな生態系を閉じ込めたテラリウムの姿を、顕微鏡を通し、手さぐりで覗き込んでいるようです。

そして、「サミッシュ」シリーズの一連の大きな作品では、コーハン自身の個人的なことについて掘り下げています。この作品は、ワシントン・サミッシュアイランドにある、コーハンの家族にとって、聖域のようなある夏の記憶につながっている、ブラック・チェリーの木々のことを追憶したものです。この見守り番のような木たちは、1923年頃に植えられました。それはちょうど、コーハンの母親の生まれた年でもありました。ですので、その木々たちは、コーハンの家族の土地の象徴でもあるのですが、 2010年、コーハンの母親が体調を崩し始め、同時に、サミッシュアイランドの木々までも元気を失っていきました。それから8年後の2018年春、母親と木々とが、共に亡くなったのです。


Artists

チャールズ・コーハン

チャールズ・コーハンは、ハワイ大学マノア校美術・美術史部門版画科を担当する大学教授でもあり、国際的に活躍するアーティストです。カリフォルニア美術工芸大学を卒業後、クランブルック・アカデミー・オブ・アートにてM.F.A.を取得。コーハンは ‘Arm and Roller Press’ の通称でアーティスト活動を行っており、ホノルルが拠点のLRC(Lithopixel Refactory Collective)の共同創業者としても知られています。Pilchuck Glass Schoolの版画スタジオやカリキュラムのディレクションに20年以上従事する等、チャールズ・コーハンは実際にワークショップで教鞭をとりつつ、コラボレイティブ・プリントメイキング(版画芸術)の分野で国際的に活躍しています。

  • 1960 Born in America
  • 1979-1983 BA Studies in Art in University of Washington, Seattle, WA
  • 1983-1985 Bachelor of Fine Art in Printmaking in California College of Arts and Crafts, Oakland, CA
  • 1986-1988 Master of Fine Art in Printmaking in Cranbrook Academy of Art, Bloomfield Hills, MI